私のダンスノート My Dance Notebook


 ダンス用語集 (マ・ヤ・ラ・ワ行 414~470)
 
  凡例  人物 
    フィガー名集
    省略記号 
     
    索引
私のダンス用語ノート

  
414 マクスウェル・スチュワート(Maxwell Stewart)
ダブル・リバース・スピンの発案者。1922 年から始まったワールド・ダンシング・チャンピオンシップにおいて1924 年、1925 年と優勝。この時のパートナーはバーバラ・マイルズ(Barbara Miles)。1926 年はパット・サイクス(Pat Sykes)をパートナーに三度目の優勝。
415 マシーシ/マシューシュ(Maxixe)
1. 別名ブラジリアン・タンゴ。1870 年代にリオデジャネイロで生まれ、サボテンのとげからその名がつきました。ポルカやハバネラにルーツを持ち、マシーシの原型はツー・ステップとある種のタンゴのステップを混合し、それにつなぎのパターンが入っていました。キャッスル夫妻は自称ブラジリアン・マシーシを踊り、それはサンバに似たものでしたがタンゴのように踊るダンサーもいました。マシーシを踊るには、頭と腕を静かにし、特にバウンスをしないよう注意が払われました。(SS)

2.  ポピュラー・バリエーション(ラテン)には同名のサンバのバリエーションが紹介されています。ライト・シャドー・ポジションで右回転しながら、男女が一緒に右足を後ろにフリックするアクションと左足を前方にフリックするアクションが繰り返して行なわれます。
416 マズルカ(Mazurka)
陽気なポーランドの踊りで3/4 か3/8 拍子の曲で、通常2 拍目か3 拍目にアクセントがきます。18 〜19 世紀に人気がありました。(SS)
417 マンスリー・レター・サービス(Monthly Letter Service)
1932 年、アレックス・ムーア氏により発行されたダンス情報ニュースでムーア氏が亡くなるまで続けられました。7 ヶ国語に翻訳され、40 カ国の国々で愛読されました。発行当時の交通・通信手段を考えると、このレター・サービスにより英国スタイルのダンスを世界に広めた役割はとてつもなく大きかったことが容易に想像できます。
418 マンボ (Mambo)
1938年、キューバで起こった踊りで、1950年代、それまで流行っていたルンバが衰退するにつれ、一気に流行りました。歴史的にみると、17世紀にスペインのコントラダンザ(Contradanza)という踊りが入ってき、ハイチの奴隷音楽シンキージョ(Cinquillo)と結びついてマンボの原型が出来たようです。
マンボにはオン・ワン(On One)とオン・ツー(On Two)の踊り方があり、前者では音楽の1で、後者では音楽の2で1歩目がスタートします。
  • 「マンボとはブードゥー教の巫女を指しますが、アフリカの言葉では「合唱、声」の意味があり、コンゴ語では子守唄とか聖歌のことです。」(SS) 

  ミ
419 ミニ・ファイブ・ステップ(Mini Five Step) 【T】 
ハワード氏のテキストにある表現で、男性が壁斜めに始めるファイブ・ステップで、最大左へ1/4回転と定義されています。
  • このテキストにおける「ミニがつかない」ファイブ・ステップは、男性が中央斜めに始め、左へ3/4 回転し、LODに沿って終わります。この踊り方はポピュラー・バリエーションに出てくるターニング・フォー・ステップのファイブ・ステップ版といえましょう。 
420 ミニマル・ウェイト(Minimal Weight)
ステップする足に全ての体重を移さず、ほんの少しだけかけること。ミニマルは英語で「最小限の」の意味。

     
     

  ム
421 ムーチ(Mooch) 【J】
ISTD のテキストに出てくる基本フィガーのひとつ。英語の意味は「ぶらつく、うろつく、盗む、ねだる」など。ポピュラー・バリエーション(ラテン)でも紹介されています。
422 ムービング・ダンス(Moving Dance)
タンゴを除くスタンダード種目でスイング・ダンスとも言います。タンゴはスイングのない歩くことを基本とする踊りのため除かれます。
423 ムーブメント(Movement)
動き。
   

  メ
424 メイ・ポール(May Pole) 【S】
男性がサーキュラー・ボルタズを踊る間、女性はコンティニュアス・ボルタ・スポット・ターン(スポット・ボルタ)を踊ります。
  • メイ・ポールは文字通り5月(メイ)の柱(ポール)。高い木を立て、その上から垂らした色とりどりのリボンを手にした男女が、踊りながら木の周りを回ります。5月1日のメーデーに行なわれる春を祝う祭で踊ります。 

    ■祭りの映像を見る

- メトロノーム・アクション(Metronome Action)
➡《384》 (2012/09/07)
425 メヌエット(Minuet)
ゆっくりとした3拍子の踊り。フランスで発生し18世紀終わり頃まで貴族達に最も好まれた踊り。(VT)
426 メルト(Melt)
英語の意味は「溶ける、(感情などを)和らげる」。ラテンで用いられる動作で、ボディを伸ばし緊張した状態から、その場でふっと力をぬいた状態にすること。
427 メレンゲ(Merengue)
1800 年代半ば過ぎにハイチやドミニカ共和国で生まれた踊りで、テンポの早いメレンゲの曲に乗り、足を余り持ち上げないツー・ステップで踊るペア・ダンス。 
  • メレンゲの踊りで足を持ち上げないのには2つの説があります。 
    (1) 奴隷達が足に鎖をつながれたままドラムの音にあわせてサトウキビを収穫していたときの名残。

    (2) 19 世紀、戦から傷ついて帰還したヒーローを歓迎する祭りを開いた際、踊りが大好きだったそのヒーローは負傷した足でびっこを引いて踊りました。それを見て人々は彼を哀れみ、傷つけまいと、同じように足を引きずって踊ったことに由来する。


428 メレンゲ・アクション(Merengue Action)
サンバのプレイトやジャイブのチキン・ウォークスで男性が用いる踊り方で、1歩の間に2つのアクションを、2歩の間に4つのアクションを使います。このメレンゲ・アクションは踊りの「メレンゲ」から来ていると推測します。



  モ
   (ありません)
  ヤ
(ありません)
     
   
  ユ
429 ユイット(Huit) 【P】
パソ・ドブレの基本フィガーのひとつ。ユイットはフランス語で数字の8の意味。8歩構成のフィガーであるところからこの名がついており、闘牛士がケープを振る様子を表しています。別名ユイ、ケープ。
   
   

  ヨ
430 予備歩(Preparatory Step / Preparation Step) 
通常、男性が右足で始まるフィガーで踊り始めようとするとき、その前に左足を1 歩余分にステップすることがあります。こうした場合の足を予備歩と呼びます。一般には男性が左足からスタートする傾向があり、女性にしても、その方が安心して踊り始められる利点があります。しかし、踊り始めの予備歩は必ずしも必要ではありません。
  • 予備歩はまた、踊りの途中で使うこともあります。例えば、クイックステップのプログレッシブ・シャッセからクイック・オープン・リバースに続ける場合、そのテキストがプログレッシブ・シャッセを4 歩構成で捉えている場合(男性が右足後退から始まり、左足で終わる)、男性左足から始まるクイック・オープン・リバースの前に右足のステップが必要になります。そのばあい、この右足を予備歩とかウォークといいます。
  • 英語ではプレパラトリー・ステップ、プレパレーション・ステップ、日本語では準備足、捨て足という人もいます。
   
     
     
   
 
  ラ
431 ラ・パッス (La Passe) 【P】
パソ・ドブレの基本フィガーのひとつ。
  • このフィガーは、闘牛士がケープに向かって牛が突進するよう仕向け、牛が突進してくるとケープを翻す、そうした様子を表しています。(ISTD)
432 ライズ(Rise)
ボディと脚部を上に伸ばすこと。単に「ライズ」と言う場合にはフット・ライズとボディ・ライズ両方が含まれます。フット・ライズ(Foot Rise)とはヒールを床から上げて行なうライズで、足首を伸ばしますがボディが緩む訳ではありません。一方、ボディ・ライズ(Body Rise)は、背中のほうを上に伸ばそうとする動きをいいます。このとき、膝も伸びていきますがヒールは床に着いたままです。

ライズの仲間にはもう一つ、ノー・フット・ライズ(No Foot Rise)があり、テキストではNFRと略します。直訳すると「足のライズはない」という意味です。言い換えると「トウに上がってのライズはしない」ということで、次の足が床につくまで体重を乗せている足のヒールを床から離さず上体と膝で行うライズのことをいい、ムービング・ダンスの内回り回転の1〜2歩間に行われます(ただし、フォックストロットの男性のリバース・ターン後半の踊り方は例外)。2歩目に体重を移す際、1 歩目はヒールで送らない点に注意します。フォックストロットにおける女性のフェザー・ステップのように、回転が起きない後退運動でもノー・フット・ライズになるところがあります。そうしたところでフット・ライズを使うと、男性の前進運動を妨げてしまいます。

時にアブラプト・ライズ(Abrupt Rise)という言葉を聞くことがありますが、これは唐突に行なわれるライズを示し、用語というより、否定的な意味合いで使われる表現です。アブラプトとは「急激な、唐突な」の意味です。


433 ライズ・アンド・フォール(Rise and Fall)
ムービング・ダンスの中で作り出される頭の上下運動全般をいい、アップ、ダウン、フォール/ロアー、ライズの種類があります。

433-01 アップ(Up)
到達した高い位置を半カウント以上維持すること。例えば、ワルツのナチュラル・スピン・ターン5〜6のライズ・アンド・フォールは「5の終わりでライズし、6でアップ、6の終わりでロアー」になっていますが、このように、5の終わりと6の始めで一瞬、高い位置を保つことをアップといいます。足の開き具合により実際のアップの高さは変化しますが、ボディ・ライズとフット・ライズが伴っていれば良いのです。
433-02 ダウン (Down)
到達した低い位置を維持すること(しかし、ロアーで到達できる一番低い所よりは高い位置です)。例えば、ワルツのナチュラル・スピン・ターンでは4〜5の始めまでの動き(ピボットの状態)がダウンに当たります。このダウンは、同じワルツのナチュラル・ターンの4の終わりほど低くなりません。ロアーと同義で使われることもあります。
433-03 フォール(Fall)/ロアー(Lower)
現在の位置より低いところへ移動する運動のこと。ライズ・アンド・フォールの「フォール」がそれを示していますが、実際の説明の中ではフォールではなく、ロアーの言葉が使われます。ロアーと同義の意味で「ダウン」が使われることもあります。

433-04 ライズRise)
現在の位置より高いところへ上がる運動で、フット・ライズ、ノー・フット・ライズ、ボディ・ライズの3 種類あります。 ➡《432》

テキストにはステップ毎のライズ・アンド・フォールが書かれていますが、そこに含まれた意味を考えてみると次のようになると思います。*下記説明に使われる歩順は例です。

  • ●1の終わりでライズ開始(Commence to Rise at the end of 1):1 歩目軸足の膝が少し緩み、体重がトウへ移動しながらヒールが床から離れていく、徐々に行なわれるライズに用いられる表現。この場合、1の初めでは前のステップでの運動が継続しています。

    ●1の終わりでライズ開始(NFR)( Commence to Rise at the end of 1/NFR):1 歩目軸足の膝が少し緩み、ヒールが床についたまま膝が伸びていきます。

    ●1の終わりでライズ (Rise at the end of 1):軸足の膝が少し緩み、体重がトウへ移動しながら次の足に体重移動する前に膝が伸びます(伸びきりませんが)。「1の終わりでライズ開始」より急激なライズが行なわれ一気に高い状態へと移動します。女性がヒール・ターンするときの男性の1歩目は常にこの動きになります。その他にも、男性のスピン・ターン5 歩目やクイックステップのナチュラル・ターン1歩目、ランニング・フィニッシュの1 歩目などのように、急激な方向チェンジをするときなどにも用いられます。

    ●2でライズ継続 (Continue to Rise on 2):両膝は少し緩んだ状態で、両足のヒールが少しだけ床から離れる状態。

    ●2〜3でライズ継続 (Continue to Rise on 2 and 3):2のときよりも更に高くライズしながら3 の足へ体重移動すること。まず両足のヒールが床から離れた両膝が少し緩んだ状態から、3の足へ体重が移動しながら3 の足の膝が伸び、体重移動が完了してからも膝が伸びていきます(伸びきりません)。

    ●2〜3でアップ(Up on 2 and 3):1の終わりでライズした高さを2〜3 まで維持すること。両足トウに上がり、フット・ライズしています。
    ●3の終わりでロアー(Lower at the end of 3):(2 の足はフット・ライズしたまま)3 の足のトウからヒールにロアーし、次に膝が曲がること。次が後退のステップの場合、体重はヒールの上を通過していきます。次の足が前進のステップの場合、軸足の体重はボールの上を通過して(ヒールは床に着きますが体重はかけません)次のステップにはヒールから出て行きます。

    ●4でダウン(Down on 4):3の終わりでロアーした状態を4の間保つこと。


ワルツの基本フィガーに見る異なるライズ・アンド・フォールを図にして比較してみましょう。「ワルツのステップは波のように」と考えている人も多いかと思いますが、ワンパターンでないことが見えてきます。

●パターン1 (3と6歩目で両足が揃うフィガー)クローズド・チェンジ/ナチュラル・ターン/リバース・ターン。

●パターン2(3と6歩目で両足が開くフィガー、あるいは3歩目で両足が開くか‘&’カウントのある1 小節のフィガー)
ウィスク/シャッセ・フロム・PP /ホバー・トゥ・PP /ウィーブ・フロム・PP /ターニング・ロック/バック・ウィスク/女性のウィング(男性のライズはとても低いです)/右へのシャッセ/オープン・フィニッシュ/アウトサイド・チェンジ/クイック・ウィーブ/左へのシャッセ。

●パターン3(ピボット/インピタス・ターンを含むフィガー)
ナチュラル・スピン・ターン/オープン・インピタス・ターン(1〜3はナチュラル・ターン前半。

434 ラウンダバウト(Roundabout) 【S】サーキュラー・ボルタの別名。この英語には、メリーゴーラウンドとかカローセルと同じ「回転木馬」の意味があります。
  • 余談ですが、英国でよく見かける環状交差路もラウンダバウトと言います(右図)。
435 ラグ(Rag)/ラグタイム(Rag-time)
19世紀末から20世紀初頭にかけアメリカで流行した音楽のジャンル。19世紀、ミズーリー地方の黒人ミュージシャンがブルースを基本に独自の演奏法を編み出し、これが従来のクラシック音楽のリズムとは違う「遅い」リズムと思われた事から「ragged-time」を略して「ragtime」と呼ばれるようになりました。リズム的特長としてはシンコペーションと呼ばれるリズム構成が主体とし、拍の弱部を強調する事によって、従来のクラシック音楽とは異なる印象を与えます。
  • 音階的には音階が上がるとき(アップビート)よりも下がるとき(ダウンビート)のときに拍が強調され、これは「裏拍の強調」とも呼ばれ、聴く者に意外感を与える効果を持つ。また「シンコペーション」の別定義では「中間音の省略」といった記述もあり、これは小節の間、もしくはその終わり、あるいは小節から小節へ移るとき、休止符を置く、または音符そのものを省いてしまうことにより、リズムにスピード感が増し、それが結果的に曲そのもののスピード感を増すことにもつながる。この「裏拍の強調」はその後の「ジャズ」にも受け継がれ、今日のロックやポップスなどのポピュラーソングの基本として、その手法は健在である。(http://www.ragtime-betty.com/001a.htm
436 ラテン/ラテン・アメリカン(Latin / Latin American) 
国際競技としてのラテン・ダンスにはルンバ、チャチャチャ、サンバ、パソ・ドブレ、ジャイブの5種目が含まれますが、一般にラテン・アメリカンというとボレロ、クンビア、ランバダ、メレンゲ、バチャータ、マンボ、サルサなども含まれます。
  • 英語の「ラテン」にはラテン語や古代ローマ人の意味の他、ラテン・アメリカンの意味もあります。北米以南の中部・南アメリカなど、かつて、ラテン語を起源とする言語を持つスペインやポルトガルが征服した国々をラテン・アメリカと称します。
 ■1 ランサー(Lancer)
カドリールの一種。【SS】 
437 ランナウェイ(Runaway) 【R/C】 
女性がファン・ポジションに開く前に、一度男性に背を向けるアクション。
  • 英語で「暴走、家出、駆け落ち、逃亡者」の意味。
438 ランニング・フィニッシュ(Running Finish) 【Q】
テキストにより、単独で扱われている場合と、‘ジグザグ〜バック・ロック〜ランニング・フィニッシュ’の中で扱われている場合があります。カウントは‘ QQS’ と‘ SQQ’ の使い分けが可能です。いずれの場合も、男性の次のステップはアウトサイド・パートナーに出て行きます。
  • 「ランニング・フィニッシュは、今は消えてしまった‘ランニング・ジグザグ’というフィガーの最後の4歩が残ったものです。」(アクリル氏)
439 ランニング・ライト・ターン(Running Right Turn) 【Q】
10歩(テキストにより11歩)で構成されるクイックステップの基本フィガーのひとつで、ナチュラル・ピボット・ターン、スローのナチュラル・ターン、そしてランニング・フィニッシュから成り立っています。カウントはSQQSSSSQQS(11歩の時は次のSまで)。早いカウントの踊り方(SQQSSQQSQQ)を見たことがあります。
■1 ランベス・ウォーク(Lambeth Walk)
踊り方はボールルーム・ダンシング(アレックス・ムーア著)にあります。同名の訳本が白夜書房(中村茂之氏翻訳)から出ています。
   
   

  リ
440 リーディング・フット(Leading Foot)
体重が乗っていない、次に出て行く足。リーディング・レッグ(〜 Leg)、ムービング・フット(Moving Foot)、ムービング・レッグ(〜 Leg)ともいいます。   ➡《129》

441 リード(Lead)とフォロー(Follow)
リードとは男性が次に行なうフィガー、進行方向、形、タイミングなどを女性に対して伝えることで、フォローとは女性がそれを感じ取って従うこと。
  • ジェフリー・ハーン氏が彼のテキストの中で実に面白い表現をしているので、ここに引用します — 「リードとは男性が控えめに提案するムーブメントを女性が行ない、それに男性がついていくこと。(人生と同じ?)」、「男性の右手は女性の背中についていく。女性の背中を動かすわけではない」。

442 リズミック・クーペ( Rhythmic Coupes) 【Q】
ポピュラー・バリエーションに出てくるフィガー。説明を見る限り今日のペンジュラムと同じに見えます。
  • リズミックは「軽やかな、軽快な」で、クーペは「クーペ型自動車(2ドア箱型)。最近では2 ドアセダンということが多い」と辞書にありました。
443 リバース( Reverse)
英語の意味は「反対の、逆の」で、ダンスではナチュラルの右回転に対する左回転を意味します。左回転で始まるフィガーはリバース(系)・フィガーといい、前進では左よりも右側が大きく進み、後退では右よりも左側が大きく進みます。 ➡《265》
444 リバース・ウェイブ(Reverse Wave) 【F】 
基本フィガーのひとつ。ウェイブの意味は「波、さざなみ、うねり」。このフィガー名から左回転を含んだうねりのような動きであることが想像できます。前半はリバース・ターンの3 歩、中盤は男性後退のスリー・ステップ、後半はナチュラル・ターンの最後の3 歩で構成されています。
  • 中盤のスリー・ステップでは女性は男性前進のスリー・ステップと同じフットワークを、すなわち(H -HT—TH)で、始めの1 歩(H)ではライズをしません。一方、後退する男性は女性後退のスリー・ステップと同じフットワークをするのかと思えば違います。女性後退時のスリー・ステップのフットのワークは右足から(TH—TH—TH)ですが、リバース・ウェイブで男性が踊るとき、右足から(TH—T—TH)です。左足が(T)なのはウェイトを前方の女性の方に保つ必要があるからです。
  • リバース・ウェイブの6歩目からバック・フェザーの3 歩、そしてリバース・ウェイブの4〜6歩目を踊るのをトリプル・ウェイブと表現することもあります。
445 リバース・エンディング(Reverse Ending)
リバース・ターンの4 〜6 に繋げる踊り方。
446 リバース・コルテ(Reverse Corte) 【W】 
ワルツの基本フィガーのひとつ。リバイズド・テクニックでは6 歩構成のフィガーとして扱われていましたが、「ザ・ボールルーム・テクニーク」になってからは、「テクニーク・オブ・ボールルーム・ダンシング(ハワード氏著)」と同じく、始めの3 歩だけをリバース・コルテとしています。なくなった後半3 歩は、1 歩目をパートナー・アウトサイドで始めるナチュラル・ターンの4〜6歩目になります。
447 リバース・トップ(Reverse Top) 【R/C】  
ルンバとチャチャチャの基本フィガーのひとつ。
  • フィガー名の意味は「左回転するコマ」。ナチュラル・トップと反対だから左回転すればいいと思ってしまいますが、ホールドの関係上、同じようには動けません。ナチュラル・トップの回転軸が男女の足の間にあるのに対し、リバース・トップでは男性左足が二人の回転軸になります。
448 リバース・プロムナード・リンク(Reverse Promenade Link)
ISTD 教本のプロムナード・リンクの項にでているフィガーで、中央斜めに進み、3歩目で男性が中央斜めに面して終わる形の踊り方。リバースがつく理由として、プロムナード・リンクをLODに沿って踊る場合、男性が右に1/8 回転か回転しない形で踊りますが、中央斜めに進む場合は男性が左に1/8 回転しなければならないためと考えられます。
449 リバイズド・テクニーク(Revised Technique)
世界で‘バイブル’と称されてた‘ボールルーム・ダンシング’をより簡素化し、チャート化した教師用ダンステキスト(ムーア著)。初版は19 48年に発行されています。長年教師用テキストとして愛されてきましたが、ダンスの変化に伴い追加、削減の必要性が生まれ、現在は‘ボールルーム・テクニック’に取って代わられました。しかし、ほとんどはリバイズド・テクニックと同じ内容です。
450 リルティング(Lilting) 
ブルースで使われる踊り方で、S カウントの足が床につき、‘&カウント’(即ちS の後半)で膝を緩め、次の足が通過する際膝を伸ばし気味にします。英語の意味は「軽快に動くこと、陽気に歌うこと」。

451 リルト(Lilt) 
英語の意味は「軽快な動作」。ボールルーム・ダンシングのヴィニーズ・ワルツでは、ナチュラル・リルトとリバース・リルトが紹介されています。

  ル
452 ルエダ( Rueda)
サルサで複数のペアが輪になって踊る群舞。1950年代キューバの首都ハバナで発生した踊りで、何種類もの踊りのパターンを持ち、リーダーの掛け声で踊りを次々替えていきます。また、頻繁にパートナー・チェンジをするのも特徴的。リーダーの掛け声は総てスペイン語ですが、中にはコカコーラとかケンタッキーなど、お馴染みの名前もあります。ルエダはスペイン語で「輪、車輪」等の意味です。サルサ・ルエダ、ルエダ・デ・カジノとも言われます。
453 ルドルフ・ロンデ(Rudolph Ronde)スクエアから男性が右足前進し、女性に左足を軸に右足を後方へロンデをさせフォーラウェイの形で終わる踊り方。このとき女性の右足は床を掃くようにロンデすることもできますし、床から離してロンデすることもできます。この中空に振り上げるロンデをエアリアル・ロンデ(Aerial Ronde)といいます。どちらの形を取るかは男性のリード次第です。ルドルフ・フォーラウェイ、あるいは単にルドルフともいいます。 
  • 「‘ルドルフ’は当然、映画俳優のルドルフ・バレンチーノ(Rudolph Valentino)からつけられました。バレエのスター、ルドルフ・ヌレエフ(Rudolf Nureyev)とはなんら関係ありません!」とフィリス・ヘイラーさんの本にありました。
  • ルドルフ・バレンチーノ(1895-1926)はイタリア生まれの映画男優で、‘グレート・ラテン・ラバー’のニックネームを持っていました。彼が主演の映画「黙示録の四騎士(The Four Horsemen of the Apocalypse 1921年作)」 の中に酒場でタンゴを踊る場面があり、そこでこのロンデをさせているシーンが見られます。

454 ルンバ(Rumba)
音楽はラテンのバラード形式の4/4 拍子で、1分間に28小節くらいのテンポで演奏されます。基本のリズム:234(1)、234(1)で1にアクセントがあります。ワルツやタンゴと共に、ルンバはとても人気の高い踊りです。ゆっくりとしたラテン音楽の中で、滑らかで流れるような動きをします。
本来のルンバは、200 年ほど前にスペインからキューバに輸入されたアフリカ人奴隷によってもたらされたといわれています。公然と踊るにはあまりにも乱れていると、キューバでは次第にその踊りを禁止しました。時が経つにつれて禁止令は忘れ去られて、1920 年代に少数の人たちが踊り始ることで、人々はルンバの踊りの存在に気づき始めたのでした。1925 年に再びマチャド大統領より出された禁止令には次のように書かれていました —— 「(アフリカの音楽を指しながら)この種の音楽と‘ルンバ’の踊りはキューバのすばらしい社会習慣や規律に反するものである」と。
いずれにせよ、ルンバはあまりにも淫らで熱狂的過ぎたためキューバの上流階級では踊られなかったことが記録として残っています。
  • エロチックな動きの多くは踊りの原型からきており、例えば‘ロバの蹄鉄打ち’とか‘ロープを登る’などの仕事や、‘農家の庭先での鶏の求愛行為’の形からきています。女性が身にまとう長いひだひだのスカートは、雌鳥の羽根を表わし、男性のシャツの袖や胸元のひらひらは雄鶏の首の羽根を表わしたものです。ルンバはフロアの上で踊り手の技術能力を披露できるすばらしい踊りです。(SS)
  • シャーリー・アイム氏(Shirley Ayme)は著書「ラテン・アメリカン・アット・イッツ・ベスト(LatinA merican At Its Best)」ルンバ編の中で、「この踊りは‘雄鶏の歩く姿、そして雄鶏が雌鳥を追いかけているところ’から発生し、今日でもそうした世俗的なアクションの幾つかが残っています。足を床に密着させてゆっくりステップし、腰が横に振れます。‘(ルンバでボールからステップするのは)裸足だった奴隷たちはサトウキビ畑を歩くとき、まず体重をかけずにゆっくり足を出し、鋭い切り口のサトウキビが地面にないかどうか確認してから歩いたからです。また、ステップがゆっくりしているのは、ゴキブリを踏み潰す動きからもきていますし、肩や頭を静かにしておくのは、重いものを頭に乗せてバランスを保っていた奴隷時代の名残です。」と書いています。
  • ルンバの語源はスペイン語のルンボ(rumbo)で大酒盛りをして楽しむ、浮かれ騒ぎ、ばか騒ぎの意味ようです。

455 ルンバ・クロス (Rumba Cross) 【Q】 
ナチュラル・ターン5 歩目から入る3 歩構成(QQS)の右回転フィガー。
  • 「1930 年代半ばに現れたとき、その魅力にセンセーションが起きました。ルンバ・クロスの斬新さは左足を前進しながら右回転する点にあります。フィガー名は、当時、デモンストレーション・ダンスとして流行っていたカリオカ(踊りの一種)と頭の使い方に幾分共通性があったところから、ラテン系の名前がつけられたようです。」(ヘイラー氏)

  レ
456 レッグ・スイング(Leg Swing)
脚部を振ること。脚部のみを振ろうとすると詰まった動きになるので、常にボディ・スイングの先にレッグ・スイングがあると考えるのが大切です。
457 レビラード・ランズ (Revirado Runs) 【S】
ポピュラー・バリエーション(ラテン)で紹介されているアマルガメーションの一つで、3 歩構成の前進ラン。カウントはSQQ かQQS。オリジナルの形は、例えば左足前進の場合、左足前進(S)、右足閉じる(Q)、その場で左足に体重移動(Q)。
  • 海外の音楽学校のHP の中に、レビラード(スペイン語)=クレージーと書いてあるのを見つけましたが、更に調査が必要と思っています。
458 レントラー(Ländler)
通常3/4 か3/8 拍子の素朴なカントリーダンス。もともとレントラーはゆっくりとした踊りで、ホップしたり足を踏み鳴らしたりしていましたが、更に早いテンポでさらにエレガントなボールルーム・ダンスへと発展しました。ワルツの前身。 (VT)

  ロ
459 ロープ・スピニング(Rope Spinning) 【R】  
ルンバの基本フィガーのひとつ。通常、アレマーナの最後で女性が右へスパイラル・ターンし、そこから6歩で男性の周りをウォークして戻るフィガー。テキストではルンバで取り上げられていますが、チャチャチャで使うこともできます。
  • ロープ・スピニングと聞いて、カウボーイが馬上でロープを回しているシーンを思い浮かべませんか? 馬上でなくても、輪になったロープを回すことをロープ・スピニングと言い、器用なカウボーイは自分の前でその輪を回したり、輪の中に入ったりします。ロープを放つのは ‘ラリアット’ とか ‘ラソウ’(Lariat, Lasso 投げ縄)と言うようです。プロレス・ファンは、あの荒業 ‘ウェスタン・ラリアット’ を思い浮かべたことでしょう。
460 ローリング・オフ・ディ・アーム(Rolling Off the Arm) 【J/S】
ジャイブとサンバの基本フィガーのひとつ。
  • 名称のローリング・オフとは「転がり落ちる」と言う意味の英語で、踊りでは女性が回りながら男性の腕から離れていく様子を表わしています。チャチャチャでも使われます。


461 ロック 
英語には2 種類のロックがあり、ひとつは「足をかける、交差する LOCK 」と、もうひとつは、「前後に揺れる ROCK 」です。
462 ロンデ (Ronde) 
足を後ろから前に、あるいは、前から後ろに弧を描くように行う動作。ロンデする足は、トウのインサイド・エッジが床とコンタクトして行きます。➡《453》
■1  ロンデジャン(Ronds de jambs)
バレエ用語。脚の長さ一杯に片足を回転させる動き。
463 ロンデ・スイブル(Ronde Swivel) 
スイブルと同時にロンデ・アクションを用いるアクション。

  ワ
464 ワーリギグ(Whirligig) 
ポピュラー・バリエーションに紹介されているタンゴのバリエーション、男性が女性の周りをウォークするフィガー。ホワーリギグとも書きます。
  • ワーリギグの意味は「回転木馬、くるくる回るおもちゃ(コマ、風車など)」。
465 ワシントン・ポスト (Washington Post)
ツー・ステップで踊るアメリカのフォークダンス。(SS)
     
466 ワパチャ・タイミング(Guapacha Timing) 
チャチャチャで用いられる音の取り方をずらす踊り方。カウント1(音の長さQ)の足の上で更に1/2 拍(&カウント分)長く留まって次のステップに出るのを遅らせ、その分、次のステップを1/2 拍(&カウント分)で踊ります。ホワパチャとも書きます。
  • ワパチャ(スペイン語)はキューバ、あるいはスペインで1800年代に発生したワラチャ(Guaracha /チャチャチャの祖先にあたるようです)と言う音楽と踊りから派生し1960年代に流行。ワパチャ・タイミングはこの音楽と踊りからきています。また、ワパチャ・タイミングはクロス・ベーシックのみならず、オープン・ベーシックなど、他のところでの使用も可能です。
  • 「ワパチャはスペイン語のGuajiro(田舎者)からきている」旨の事がJATD の最新ダンス用語辞典に書かれていますが、個人的にはそこまで辿りつけていません(涙)。

467 ワルツ(Waltz)
音楽は緩やかな3/4 拍子で1分間に30小節くらいのテンポで演奏されます。基本のリズムは123 123 で1にアクセントが置かれています。とても人気の高い踊りで、「ダンスはワルツに始まりワルツに終わる」とも言われています。一般的にステップは1小節で3歩踏み、3歩構成のものと6歩構成のものがあります。テンポの速いヴィニーズ・ワルツと区別する意味で、スロー・ワルツと呼ばれることもあります。

ワルツの前身はボストン(ボストン・ワルツ)と呼ばれる踊りで、それが英国に伝わり人気が出たのは1922年以後のことです。第1次世界大戦直後にワルツの形態が大きく変わり、1921年、ベーシック・ムーブメントは「ステップ、ステップ、閉じる」と決められました。1922年になりビクター・シルベスターがチャンピオンシップで優勝したとき、英国のワルツは、それまでの単なる右回転と左回転、そしてチェンジ・オブ・ディレクションの組み合わせから、それ以上のものへと発展したのでした。
  • ワルツの歴史の中で「抗議の嵐」という表現を見つけ背景を調べたことがあります。以下がそれです。「宮廷の踊りはおおむね列をなし、離れたポジションに立ち、堂々と威厳を持った踊りをして農民たちに自分たちの優れた行儀作法や高貴な身分を示しました。ところがワルツでは男女が組んで踊るクローズド・ポジションをとったため、これを見た当時の女性達は、女性に取って恥ずべき(俗悪わいせつ)ことときめつけました。公共の面前でダンス用の仮面をかぶり、お互いが触れあう踊りに人々は眉をひそめましたのです。こうした背景の中、抗議の嵐が起こり、各地でワルツの禁止令がでたりしました。(SS)
  • 「こうした状態が束の間続いたものの、世の中はこの新しい踊りに降伏したのです。それはロシアのアレキサンダー皇帝(Emperor Alexander)が特権階級に限られた高級クラブ、アルマックスの部屋でワルツを踊っている所を見られた時からでした。」(モダン・ボールルーム・ダンシング/ビクター・シルベスター著より)

468 ワン・ピース(One Piece)
カップルとしての踊りがひとつにまとまっている時に使われる表現。洋服のワンピースと同じ。
469 ワンステップ(One-Step)
ワンステップはアメリカが起源と言われています。ターキー・トロットやグリズリー・ベアなど1910 年代の多くのダンスはワンステップに合うよう変更され、時としてウォーキング・ステップと呼ばれることもありました。このアメリカスタイルのワンステップはドッグ・トロット(足のボールを使って踊る)のスタイルで踊られたと言われています。そして徐々に、もともと殆ど同じ踊りだった現代のクイックステップに道を明け渡したのでした。英国のワンステップ(アメリカのより大人しいタイプ)は1911 年にアメリカに紹介され、新しいラグタイムの音楽で踊り大いに人気を博しました。(SS)

  ヴ
470 ヴィニーズ・ワルツ(Viennese Waltz)
ウィンナ・ワルツとも書きます音楽は軽快な3/4 拍子。基本リズムは123、123 で1にアクセントがあります。競技会用のテンポは1分間に60小節くらい。競技会では決勝のみで踊られます。踊りの起源は1700 年代の後半に南ドイツで作られ、農民たちがランドラーと呼ぶ速いテンポで回転する踊りが1800年台に全ヨーロッパとアメリカで広がったものと考えられています。
  • ヴィニーズは英語で「ウィーン(人)の、ウィーン風の」の意味。ウィンナを広辞苑で引くと、英語の(Vienna)とドイツ語の(Wienna)が併記されています。どちらの発音も「ヴィエナ」ですが、ドイツ語綴りを日本人が英語読みしたところから「ウィーン」が出たのだと思われます。
  • ヴィニーズ・ワルツは通常の教師用テキストにはなぜか載っていません。また、ヴィニーズ・ワルツの小冊子には7種類のフィガーしか記載されていません。1930 年代の世界チャンピオン、ジョニー・ウェルズ&レニー・シソン(Jonny Wells and Renee Sissons)のHP には次のように書かれていました — 「1960 年代に競技会で使われるべきヴィニーズ・ワルツのフィガー議論が英国とドイツの間で盛んに行なわれ、1983 年、ICBD(International Council o f Ballroom Dancing の略。国際ダンス評議会。現WDC)が最終決定として、ナチュラル・ターン、リバース・ターン、ナチュラルからのフット・チェンジ、リバースからのフット・チェンジ、ナチュラル・フレッカール、リバース・フレッカール、そしてリバースからナチュラルに切り替えるときのコントラ・チェックと決められた。」 —— なぜフィガー数の調整をする必要があったのか疑問でしたが、「制限をなくすと踊りの特徴が失われる危険があるから」と、リチャード・グリーブさんからお聞きしたことがあります。
  • 1833年にミス・セルバート(Miss Celbart)が発行した作法の本 ‘Good Behaviour’ には、「既婚の女性は踊っても良いが、未婚の女性が踊るには余りにもふしだらな踊りです」と書かれているようです。知らない男性に抱擁されるような形に不快感を抱いたようです。

   

 
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