August 15, 2011  
     ちょこっと講座
#001 ヒール・ターンがうまく行かない!
 
 
 サークルでスローのレッスンをしていると、女性の会員が私に近づいてきました。向こうでは妻が男性と組んで教えています。

「今、奥様のリバース・ターンを見ていましたら、右足の使い方が私たちとは違うみたいで・・・」

  “こんな指摘をして、失礼になるのでは” といった感じで、言葉を選びながら話しかけてきました。そして、“恐る恐る”という表現がまさにぴったりの小声でこう続けました。 

「トウがすこし外に向いているように見えるのですが・・・」

「トウなんです」 ―― もとへ、「そうなんです」(笑)

 私たちはヒール・ターンが上手く行かない女性には “トウを少し外に向けて” 踊るようアドバイスをしています。ヒール・ターンを上手に処理して綺麗に踊りたいと思っている女性はたくさんいますが、とてもたくさんの人たちが「うまく踊れない」悩みを抱えています。

 リバース・ターンに入ろうとして1歩目右足トウを内側に回す(トウ・ターン・イン)は、正しい処理の仕方なのですが、それをやろうとして失敗しているケースが実に多く見られます。その大きな原因は回転軸がねじれて右に倒れてしまうところにあります。それに加えて、内回りをする女性が、積極的に左回転を起こしたりすると、外回りの男性よりも回転のスピードが速くなり、結果としてヒール・ターンは無残な形で失敗してしまいます。

 トウ・ターン・インして回転軸がねじれてしまうのは、左回転が早く起きてしまうのが原因です。左回転では、男性も女性も回転を強く意識しないのが正攻法ですから、ここでは、女性は素直にまっすぐ後退しようとすると、ねじれは発生しにくくなります。しかし、左回転は必然的に起こりますから心配はいりません。ここで登場するのが「トウを心もち外に向ける方法」です。これを実際に試した人のほとんどが「踊りやすくなった!」と感激します。拙書「サークルで上達するボールルーム・ダンス」をお持ちでしたら、P178『テレマークとヒール・ターンの練習方法は?《1》』の一番下の《メモ》をご覧になってください。これは「上手く出来ている」人にもお奨めできる、私たちの大好きなチャンピオンのテクニックです。参考になさって、ストレスの少ないダンスを楽しんでください。

 さて、女性は女性なりにヒール・ターンを上手に処理できるようにならなければなりませんが、ヒール・ターンをするかしないかは男性が決めることです。つまり、厳格に言うと、男性が女性にヒール・ターンをさせなくてはいけないのです。男性はワルツのリバース・ターンのような感覚でスローのリバース・ターンを踊っては、女性にヒール・ターンさせることはできませんから、どこが違うのかを考えてステップしましょう。
 
  ハッピー・ダンシング! M. Kammoto