August 12, 2012  
     ちょこっと講座
#060 フットワークのHTはHTじゃない?
 
 



「ビル&ボビー・アービンのダンス・テクニック」の第3章、「君の足は大丈夫」では前進・後退のフットワークの詳しい説明が出ていますので、過去のブログでも書いた同じテーマを、アプローチを変えて書き直してみようと思います。

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ある時
『あるパーティーで、元アマチュア・チャンピオンのゲストがフットワークの詳しい説明をしてくれたのですが・・・』と、Kさんが質問してきました。その人が聞いた説明とは、
『ヒールはヒールから出ないで、ボールから出ます・・・』と言うものでした。

それを聞き、その後自宅で練習を繰り返したものの、その意味が掴めずに何日も悩んだ結果の質問のようでした。そのゲストからは、もっと詳しい説明があったとは思うので、その点を補充して行きたいと思います。

実はフットワークにはもう少し細かな使い方があるのです。左足に揃っている右足が “HT” で1歩前進する場合の右足の細かなフットワークは、【B.H.F.B】のようになります。つまり、

 (1)右足ボールが床を擦って出て行き
 (2)そこからヒールになって 
 (3)フラットになって体重が完全に移動し 
 (4)ボールに体重移動しながら次のステップに行こうとします。

単なる “HT” とどこが違うか、試してみてください。私が感じるのは、正直に “H” から出ようとするとバック・バランスになることがあり、かつ、距離が延びませんが、“B” で床を擦って行くと体の中心が両足の中間を移動して行き、歩幅が大きくなります。そして、これ以上行かれないと思った直前で “H” に切り替えて体重移動を行なうと、体重移動がとても滑らかになります。

この通りにやってみて体重移動が滑らかにならない人は、右足だけを使っている可能性があります。右足を送り出すには左足の働きが必要ですから、左足を使いながら右足を、先ほどのフットワークを使って出して行ってみてください。きっとうまく行くはずです。

さて、右足に体重が乗るときの左足はどうなるかと言うと、左足が、まだ右足後ろに離れている時点では “T” で、右足の傍によって来る頃には “B” になります。

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基本的には両足とも常に軽く床とコンタクトしながら移動する、と思っていましょう。

初心者で大切なことは、まず、“HT”の場所ではきちんと“H”から出られるようになることです。そして、ムービング・レッグから力を抜くようにしましょう。

ビデオやDVDでステップの勉強をする機会が多いと思いますが、そうした機会を使い、
 「フットワークはどうなっている?」
 「ホールドは自分とどこか違うのか?」
 「ネックの使い方はどうだろう」
 「どうして頭が静かなのだろう」
などと疑問を持ちながら見て、ビデオをフル活用することをお勧めします。


さて、上の説明を読んで、なぜ “HT” の分解ステップが【B.H.F.B】で、【B.H.F.T】でないのか、と疑問を持った人がいると思いますので、最後に、そこの追加説明をしましょう。

例えば、ワルツの男性のナチュラル・ターン1歩目のフットワークは “HT”ですが、この場合は2歩目が着いてからもライズが継続していますので、1歩目としては【B.H.F.B】と考えると良いと思います。

一方、ワルツの男性のダブル・リバース・スピン1歩目のフットワークは、ナチュラル・ターンと同じ “HT”ですが、1の終わりでライズなので、この場合は【B.H.F.B.T】になると考えてください。スロー・フォックストロットの男性のリバース・ターン1歩目も、1の終わりでライズですから同じになります。

 
  ハッピー・ダンシング!  神元 誠/Makoto Kammoto