ちょこっと講座
#097 踊り始めるタイミングは?
 
 

May 11, 2013


#097 踊り始めるタイミングは?

質問:
ラテン、スタンダードの踊り始めが知りたいのです。サークルでは詳しく教えてくれないし、ビデオを見ても辞書を買っても、本を買っても出ていないのです。70才のじいさんの疑問を“解説”してくだされ。(YYさん)


回答:
お便りありがとうございます。男性は音楽がかかってもなかなか踊り始められないと相手に悪い気がし、焦って大変ですよね。なんとかしてあげたい気持ちでいっぱいです。そこで、できる限りシンプルな回答を用意しました。


踊り始められない大きな原因には次の三つが考えられます。
原因1.音楽の「1」、つまり、1拍目がどこにあるかが分らない。
原因2.音楽の「1」は分かるが、なかなか足が出ない。
原因3.相手が怖くて足がすくんでいる(笑)。


原因1を解決するには、まず大雑把な音楽の構成を覚えておきましょう。一般的な音楽の構成は次のようになっています:−

1.イントロ(通常4小節か8小節)
2.主題/メロディ(通常8小節の倍数)
3.エンディング

では、これを唱歌「ふるさと」(ワルツ。3/4拍子)を使って見ていきましょう。

(イントロに「わすれがーたき、ふるさと」の4小節がきます)
♪うさぎ おーいし かのや まー♪
♪こぶな つーりし かのか わー♪
♪ゆめは いまも めぐー りーて♪
♪わすれ がーたし ふるさ とー♪



この歌には、イントロに4小節、メロディ部は「うさぎ」~「かのかわ」までの8小節と残り8小節の合計16小節あります。エンディングは思い出せませんが、いずれにせよ曲が終わればダンスも終わるので、ここでは触れません(笑)。



■踊り始めには二つの方法があります。

1.フィガーの1歩目から出る:
上の図の各小節の初めの音(①,②,③,④)が「1」、即ち1拍目です。
例えばナチュラル・ターンで踊り始めようとする場合、1歩目の右足前進がこの「1」にくるようにします。そのためには左足の上で準備し、右足を送り出しながら「う」で踊り始めます。このタイミングを逃した場合、次の「お」、「か」、「ま」、あるいは、次の「こぶな」の「こ」で出ましょう。

2.予備歩を使って始める:
「予備歩」を使う場合、右足に体重を乗せて準備し、イントロ最後の「3」の音に合わせて左足予備歩を踏んでから、うさぎの「う」でナチュラル・ターンの1歩目に入るようにします。このタイミングを逃した場合、「ぎ」、「いし」、「や」、「休符」のいずれかで左足の予備歩を踏みます。

「1」が分かるのに予備歩に出られない人は、大体、突然予備歩に出ようとしています。「3」で出るには、その前の「2」から出る準備が必要です。これで原因2は解決する筈です。


さて、曲「ふるさと」の場合は分かっていただけたと思いますが、知らないワルツの曲でも、また、他の踊りの音楽でも、出だしの「1」が分かるようにならなければなりません。

その練習方法として、メロディに入ったところから歩き出す練習をしてみてください。意外と「1」で出られるものです。しかし、もっと確実な方法は、音の取れる仲間についてもらって、練習を繰り返すことです。

各小節の「1」を頭に描いて歩き始めると、「う」と「か」の「1」の感じと、「お」と「ま」の「1」の感じが少し違って聞こえることに気づかれることでしょう。その理由はこうです。8小節一区切りの中で、1小節目は「強」(あるいは「問い」)で2小節目が「弱」(あるいは「答え」)のように、2小節で主と従の関係のペアになっているからです。

これが理解できると、踊り始めの1歩目(予備歩ではない)は、同じ1拍目でも、1小節目か3小節目の「1」に持ってくる方が曲に合うことが分かってきます。


3.イントロについて
通常イントロには4小節から8小節ありますので、そこをゆったりと聞いてから踊り始めると落ち着いて見えると思います。もっとも、イントロの長い曲の場合や、競技会のように1曲の長さが短い場合は、イントロで踊り始めるのも仕方ないかもしれません。


4.ルンバ
最後にルンバについてすこしだけ触れましょう。

ルンバの基本はカウントの「4」でステップ、「1」はステップしないでヒップ・アクションだけです。よって、踊り始めは:−

方法1.
男性は右足の上で「4」を聞きながらヒップの準備をし、次に「1」でヒップを使ってから次の「2」へ動き出します。あるいは、

方法2.
男性は右足を後ろ、あるいは、前にポイントした形から、左足の上で「123」を聞き、「3」で動き始め、「4」で右足ステップ、「1」は右足の上でヒップを使ってから次の「2」のステップをします。


繰り返し音楽を聞いて練習してください。世界のトップ・プロのように踊り始められる日は、すぐそこまできています。

 
  ハッピー・ダンシング!  神元 誠/Makoto Kammoto