#311 読者からの質問【その4】(Q31-Q40)

かつての月間ダンスファン「読者専用フロア」に寄せられた質問と回答をまとめ、より細かな回答を用意しました。連載「サークルで上手くなっちゃって、ごめんなさい!」の「読者専用フロア番外編」も含みます。回答は「個人的にこう考えます。こういう方法・考え方もあります」というものです。同じ質問を抱いている人のお役に立てば幸いです。 続きを読む

#310 シャドーの練習方法

 

#310 シャドーの練習方法

ボクサーが一人で戦う練習することをシャドーといいますが、ダンスの場合でも一人で踊る練習のことをシャドーといいます。シャドーはステップの確認、アラインメントのチェック、バランスを見極めるための有効な方法です。英語では「一人で踊る」という表現の方が多いようです。(「熱心なダンサーへ贈る読むダンス用語集」(神元誠・久子著/白夜書房より)

シャドーは特定のパートナーがいない人や、サークルのような団体レッスンの中で上手になりたいと思っている人には不可欠の練習法です。勿論、常に一緒に踊るパートナーのいる人にもとても優れた練習方法です。なぜなら、自分のバランスを見つけることができますし、一歩一歩のフットワークが明確になりますし、フィガー単位の動きが理解できるからです。そこで、私がお薦めするシャドーの練習法を紹介しましょう。最後に添付した動画もお楽しみに!

 

あるルーティンを習ったとします ―― 。

✅ ①ただ歩いて進行方向を確認

スタンダードで比較的スペースのあるフロアで踊る場合、あるいはラテンのサンバやパソで移動する踊りの場合、そのルーティンの進行方向を、ただ歩いて確かめます。前進のステップをするときは前向きに、後退のステップをするときは後ろ向きに動きますが、壁斜めや中央斜めなどのアラインメントを守って歩きます。全体の流れと進行方向を確かめるのが目的なので、歩数や回転の仕方等、なんら細かなことは気にしなくて良いです。

ただ歩くだけですが、ナチュラルな目線が分かりますし、足のナチュラルな軌跡が確認できる利点もあります。入門・初心者には特におすすめします。

 

 

✅ ②ルーティンの分割

次にルーティンを分割します。例えばフォックストロットで「予備歩 ~ フェザー・ステップ ~ リバース・ターン ~ スリー・ステップ ~ ホバー・クロス」を含むショート・ルーティンを一度に習ったとします。そうした場合に、どこからどこまでがフェザー・ステップで、どこからどこまでが次のリバース・ターンかという風に分割します。

ラテンでも同じです。例えばサンバのショート・ルーティンを一括して教わったとしても、どこからどこまでがサンバ・ウィスクで、どこからどこまでがシャドー・ボタ・フォゴで、と言うように分割します。分からないときは迷わず先生や周囲の人に聞きましょう。

この分割作業をすると、分からない動きを抜き出して効率よく練習することができます。加えて、なぜかメリハリのついた踊りになります。日常生活でも朝は何を食べ、昼は何を食べ、そして夜は、という風に区切りのある食事をしていると思いますが、ルーティンを一つの動きと捉えて練習するのは、朝から夜までだらだら食べ続けているようなものになる ―― 個人的にはそんな風に思っています(笑)。

 

 

✅ ③フットワーク確認

分割作業を終えたら、フィガー毎のフットワークの確認です。これも分からないときは人に教えてもらうか、テキストに出ているフィガーの場合は自分で調べて確認しましょう。先程のスローのルーティンの場合だと、男性は各フィガーの1歩目が(HT)になっていることに気づくでしょう。すると、その前の足ではロアーしていなければならないことも分かります。女性の場合は各フィガーの1歩目は後退ですが、リバース・ターンの3歩目が(TH)でロアーすることが分かると、4歩目はヒールからでなければいけないことも自ずと分かってきます。

ラテンの場合でもフットワークの確認をしましょう。フットワークを間違えると、つぎの動きがガラッと変わることもありますから。

 

 

✅ ④フィガー名、フットワーク、カウントを言いながら

  1. まず最初のフィガーのフィガー名を声に出します。
  2. 次にそのフィガーの1歩目のフットワークとカウントを声に出してからステップします。
  3. 同じ要領で2歩目3歩目と続けてひとつのフィガーを終わらせます。
  4. 同じ要領で、教わったルーティンに含まれる全部のフィガーもやります。
  5. 正確にできるようになったら、ゆっくりと、小さな歩幅で踊ります。

ここで大切なことは、声に出すことです。声に出すことでやるべきことがはっきりしますが、声に出さないと「自分で自分を胡麻化して」しまうことがあります。間違えたら正せばよいことですから、必ず声に出します。

 

 

✅ ⑤パートナーをイメージして

最後に、踊りの速さで通してシャドーします。パートナーがどこにいるかをイメージしながら、あたかも二人で踊っているようにシャドーします。パートナーをイメージしているのですから、OP(アウトサイド・パートナー)、PO(パートナー・アウトサイド)、CBM、などあらゆることを考えて練習します。この練習では小さな歩幅から始めましょう。小さな歩幅でバランスが崩れないのを確認できたら、少しずつ歩幅を広げていきましょう。一気に大きく踊り、バランスを崩して自信を無くすと意味がありません。

 

 

シャドーは素晴らしい上達法です。誰と争うわけでもありませんが、特に団体レッスンでは「シャドーした者、勉強したもの勝ち」です。しかも②~④は自宅でも出来ちゃいます! ひとりでシャドーが出来るようになりましょう。

 

一人で動けないのに上手に踊りたいと思うのは、かなり身勝手な考え……と思いませんか?

 

踊りの上手な人でもシャドーの出来ない人は見たことがありますが、シャドーが上手にできる人で踊りの下手な人は見たことがありません。

 

 

■参考動画
目の保養にスタンダードのシャドーの動画を3つ添付します。ラテンで素敵なのを見つけたときは、後日でも追加します。

 

ハッピー・ダンシング!

 

#300 昭和の本が紹介するタンゴ

 

#300 昭和の本が紹介するタンゴ

すでにこのブログで何度か取り上げている「社交ダンスの踊り方」(玉置真吉著/大泉書店/弐百円)。昭和33年(1958年)発行のダンスの本が紹介するタンゴが興味深いのでく、記録として残しておこうと思います。(ほぼ原文のまま。漢数字は英数字に変えています)

続きを読む

#292 読者からの質問【その3】(Q21-Q30)

かつての月間ダンスファン「読者専用フロア」に寄せられた質問と回答をまとめ、より細かな回答を用意しました。連載「サークルで上手くなっちゃって、ごめんなさい!」の「読者専用フロア番外編」も含みます。回答は「個人的にこう考えます。こういう方法・考え方もあります」というものです。同じ質問を抱いている人のお役に立てば幸いです。 続きを読む

#288 読者からの質問【その2】(Q11-Q20)

かつての月間ダンスファン「読者専用フロア」に寄せられた質問と回答をまとめ、より細かな回答を用意しました。連載「サークルで上手くなっちゃって、ごめんなさい!」の「読者専用フロア番外編」も含みます。回答は「個人的にこう考えます。こういう方法・考え方もあります」というものです。同じ質問を抱いている人のお役に立てば幸いです。 続きを読む

#286 あまりにも淋しい、知らんぷり

ダンスをしていると、「ちょっとしたこと」で一気にレベルアップした踊りになることが多々あります。そこで、拙書「パーティーはおまかせ」(入門・初心者向け)掲載のコラムを取り上げ、その「ちょっとしたこと」を更に掘り下げます(全30話)。第30話は「あまりにも淋しい、知らんぷり」の話です。

続きを読む

#285 誰?(ある意味ラテンの極意)

 

ダンスをしていると、「ちょっとしたこと」で一気にレベルアップした踊りになることが多々あります。そこで、拙書「パーティーはおまかせ」(入門・初心者向け)掲載のコラムを取り上げ、その「ちょっとしたこと」を更に掘り下げます(全30話)。第29話は「誰?」のコラムです。

続きを読む

#284 あっちの人、こっちの人に!(何を演出する?)

 

ダンスをしていると、「ちょっとしたこと」で一気にレベルアップした踊りになることが多々あります。そこで、拙書「パーティーはおまかせ」(入門・初心者向け)掲載のコラムを取り上げ、その「ちょっとしたこと」を更に掘り下げます(全30話)。第28話は「あっちの人、こっちの人に!」のコラムについてです。

続きを読む

#283 チョップ・スティックスじゃない!(ここにもリード&フォローがある)

 

ダンスをしていると、「ちょっとしたこと」で一気にレベルアップした踊りになることが多々あります。そこで、拙書「パーティーはおまかせ」(入門・初心者向け)掲載のコラムを取り上げ、その「ちょっとしたこと」を更に掘り下げて行きます(全30話)。第27は「チョップ・スティックスじゃない!」のコラムを掘り下げ、ホッケー・スティックにおけるリード&フォローの話をします。 続きを読む

#282 男女の関係は折り目正しい「直角」だ!

 

ダンスをしていると、「ちょっとしたこと」で一気にレベルアップした踊りになることが多々あります。そこで、拙書「パーティーはおまかせ」(入門・初心者向け)掲載のコラムを取り上げ、その「ちょっとしたこと」を更に掘り下げて行きます(全30話)。第26話は「男女の関係は折り目正しい直角だ!」のコラムを掘り下げ、(ファン・ポジション)について話します。入門・初心者向けです。 続きを読む