#049 初期スロー・フォックストロットの話題3つ

 

#049 初期スロー・フォックストロットの話題3つ

今日の競技ダンスを見ていると、これ以上発展する余地があるのだろうかと思うほど芸術的にもスポーツ的にも素晴らしい領域に達した感があります。スタンダード、ラテン・アメリカンのすべての種目で。

 

当然ながら、初期の踊りはこんな風ではなく、先人たちの努力と歴史の中で発展してきました。そして、世界チャンピオン達はレクチャーの中で

「歴史を知ることの大切さ」

を語ることがよくあります。

 

そこで、私自身の勉強の記録を残す意味で、ほんの少しスロー・フォックストロットの歴史を振り返ってみたいと思います。よろしければお付き合いください。

 

1.昭和5年の本はどう紹介していたか

正月に頂いたダンスの古書から、スロー・フォックストロットの紹介文を書き出しました(原書のまま)。

 

サントス・カサニ著(瀧本二郎訳補)
社交ダンス独習(歐米旅行案内社)昭和5年(1930)発行

 

フオツクス・トロツト

フオツクス・トロットを初めて英國へ紹介しましたのは欧洲大戰争中援兵として來英した米國兵士であります。米國から紹介されたダンスは數多有りますが其の最初のダンスがフオツクス・トロツトでありまして、其頃はフオツクス・トロットとは云はないで、ジャズと呼で居たのであります。

今日の如く精練されて居ませんでしたから随分非難罵倒もされたもので、大概の舞踏團は何に彼に理由を求めてジャズを嫌ひました。又大衆もジャズのステップは軽業師風の動作であると蔑視したのでありました。

時代の變化とは云ひながら、此のジヤズが今日の如く英国の社交ダンス中最も勢力を得て流行を極めるに至つたは、他方に諸教師等がジャズを平易に而して上品な動作に精選したからでありまして、今日では往年の蔑視罵倒の聾を「動作の詩」であるとの讃辭に變はらしめたのであります。

之れ今日の所謂スロー・フオツクス・トロットでありまして、其の流行の寵兒としての生命は將来無限を思はせて居ります。

楽曲は四分の四拍手であります。而してスロー・フオツクス・トロットであるのですから、一分問四十六乃至四十八小節位のテンポで踊るのが普通であります。又其のリズムは緩、速、速、又は緩、緩の何れでもよいのであります。

ステップの基本的種別は次の三類であります。

1.右迴轉(ナチュラル・ターン又は、ライト・ハンド・ターンと云う)
2.左迴轉(レバース・ターン又はレフト・ハンド・ターンと云う)
3.フェザー・ステップ

 

 

2.1925年の映像

この映像は Britishpathe com という所がユーチューブにアップしています。

この Britishpathe はあらゆるジャンルの古い映像をアーカイブとして公開しているのですが、「古い映像を残す、そして公開する」という責務意識に打たれます。

日本のダンス界にもこういう動きが早期に起きて欲しいです。古いダンスの映像、雑誌などのアーカイブを作り、後世に残して欲しいです。映像も雑誌も、どこかに保管されているだけで誰のもにも触れなければ、その存在価値はないも同然なのですから。

 

 

3.1936年の映像

私がアレックス・ムーアのお嬢さんから頂いてきた映像で1936年の物と推測しています。

 

教材として撮影されたもので、現在も使われているフィガーばかりです。

踊っているのはアレックス・ムーア氏と奥様

 

これを頂きにご自宅に伺ったとき、お嬢さんはオリジナルは “Cine-film” と話していましたので、オリジナルは映画用フィルムでした。

1936年当時、ビデオはまだ普及していなかったのでビデオでなくて当たり前ですね。😄

 

それをビデオに変換したものを頂きましたが、英国のビデオはPALシステムなので、日本でNSTCに変換しました。

 

二つの映像からだけでも、踊りの変化が見られるのも興味深いです。

 

少しだけ、スロー・フォックストロットの歴史を遡りました。

 

ハッピー・ダンシング!

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)